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2007年7月26日 (木)

鳥取・境港 <2004.3.12>

ゲゲゲの境港で鳥取県

<2004.3.12>

Kushi 

問:庵主が好きな漫画家を三人選ぶとしたら以下のどれか?

①水木しげる、つげ義春、池上遼一  ②赤塚不二夫、楳図かずお、不二子不二雄
③横山光輝、水木しげる、浦沢直樹  ④谷岡ヤスジ、たいとうたかお、水木しげる

答えは全部。ここに名を挙げた以外にも好きな漫画家や愛読する作品は多いのだが
この様な問いかけが有れば4回に3回は水木しげるが含まれる位に好き、である。
(妖怪物以外にも歴史、社会風刺作品、エッセイ等全般)
池上遼一は最初、水木しげるのアシスタントであったそうで水木しげるも彼の力量を
称えていたようであるが漫画界で師匠の作風と画のタッチに全く影響されなかった
珍しい例ではないかと思う。

いつどこで、であったのか全く記憶に無いけれども水木しげるの記念館が生地の
境港に開館したというのを目にした時「こりゃ行かねば」というのがその時の
印象に残っている。(余談:夏目雅子記念館が出来れば同じ様に思うに違いない)
普段はそれなりの動機付けがあっても「何となく」で訪問地を選び旅に出る自分が
明確な目的を持って訪れる場所と言うのは近年には珍しい。

ANA811便で羽田から米子へ。日本海というのは太平洋と違い何処と無く暗い
イメージが自分にある。潮の具合によるものか南方の青とは違う「陽光を受けても
なお翳った」海面を見ながら着陸態勢に。下調べでJR中浜駅が近いのでそこから
境線で行こうと決めていたが空港から出るのにもたつく間に目の前で予定した列車を
逃す。まあ、いいか。次は40分後。線路に沿っての田舎道を散歩の気分で次の駅まで
歩く事にする。畑の風景をブラブラと楽しみながらさすが水木しげるの地?途中で
神社が三ヶ所。鳥居と道端の犬のフンが多いという第一印象。駅間距離が2km半
以上だと時間的にギリギリだが帰宅後調べてみたらローカル線に珍しくこの路線は
思いのほか次の駅が近かった。辿り着いた高松町駅には先客の若い娘さん。しかし
この娘さんもそうだったがこの頃の日本。いつどこに行ってもLOUIS VUITTONの
バッグを見かける。しかも全部同じガラ。「それなり」であるから皆、持つのかも
しれないが今や真贋を問わず世界の量産品だね(苦笑)庵主的には無名の一品でも
持ち主のセンスに「おっ?」と思わせてくれるようなのが好きだがなあ。

ホドナクして列車到着。正面には鬼太郎の絵と灯火には目玉親父殿。車内のトイレには
ねずみ男。車掌さんは人間だが何となく水木しげるの漫画風。う~ん、徹底している(笑)
終点の境港で目を引く建物は駅前に「みなとさかい交流館」。ここに入るとレンタサイクル
がずらりと。二時間まで無料で貸してくれる上に申し込んだ観光案内所のお嬢さんがまた
愛想が良いもんで(毎度だね)一も二も無く飛びつき、気分良く市中散策へ。
駅前からの「水木ロード」には作品に登場する妖怪達のオブジェが並ぶ。商店街も
「鬼太郎絡み」の店が多くいかに地元とはいえ一人の漫画家がこうも影響している例は
他に類を見ないのでは無かろうか。途中に妖怪神社なるものがあって古人の訓言が絵馬に
なったようなものが売られており、その一つを見てハタと目がとまる。
(これまた例によって分かる人だけだが)普段お目にかかろうともナカナカに見られぬ
「この道を行けばどうなるものか......」のセリフが。。。恥ずかしながら庵主、これが
良寛によるものとは知らなかった。余程に来月訪問予定の北海道あたりの知人へ土産に
しようかとも思ったが売ってる場所が場所だけに祟りがあるといけないからヤメ。
途中で戯れに一本裏道に回ればいかにも場末のという感じのスナックやら豪華さ無縁で
旅に疲れた人間が寝場所を求めるのにふさわしい雰囲気の宿屋が散見できる。
表通りが水木しげるの「陽」ならこちらはつげ義春的な「陰」を想わせる。

そして目的地の水木しげる記念館に到着。生い立ち、経歴、作品史の類からコレクション
他多くの展示。大抵の場合、美術館や博物館では自分の興味ある物をジックリと見ても
あとは軽く流してしまうのがここでは全てに時間をかけてしまった。資料室には作品の
閲覧コーナー、つまり水木漫画を好きなだけ読めるということでレンタサイクルの約束
時刻一杯まで滞在。正直、読み足りなかったので少し後悔(苦笑)戻る途中でせんべい屋
の前で一旦停止。ふと見ると焼き鳥のような串物が並べられている。どうにも興味を
そそられ「ぬれおかき」なるものを購入。おかきと言いながらも柔らかく不思議な食感。
(名前からして妖怪的な雰囲気を醸し出している気がしないでもない)
既に腹の中に入れた後に もしかしたらこれは家に持ち帰って焼いてから食べるもの
だったのだろうか?と思うが、だとしても手遅れ(笑)ともかく自転車を返却して
手ごろな昼飯の場所を探すが案内所で知った地ビールレストランに行く事に決定。

ビールを飲んだし飯も食った。埋立地風の殺風景な場所で重機が作業する傍らを15分ほど
歩くと一角だけ場違いな程に小奇麗な公園、さかなセンター、レストラン&展望タワー等に
出くわし一番海寄りには「みなと温泉館」 日本海を見ながらお湯の中で食休み。
湯上りにゴロリとすればいつの間にか時間が過ぎて帰りの時刻に。ここから空港までは
¥100市内循環バスで10分程度。訪問する前は水木しげるの作品イメージから寂しい
漁村のようなイメージを持っていたが所々に観光地らしい派手目の建物もあるしナカナカの
もの。種類は不明だがカニの水揚げ日本一の文字もどこかで見た。水産資源の収益から
財政的に潤っているのかもしれない。

帰途の機内誌で見た何かの見開き広告。衛星から写したと見られる地図の形そのままで
世界中が夜の写真。意外なことにオーストラリアは海沿いの極く一部を除いて真っ暗。
星を観るならエアーズロックから、と言う事になるだろうか。アジアでは中国、韓国に
挟まれたアノ国だけは(多分)国政同様に暗くなっていて(僚友のヤジさんにこれを話したら
曰く「明るくなってたら原発が稼動したって事である意味危険じゃないかい?」と)
日本は勿論、どこも光で埋められたように白くなっていた。

今昔物語のような闇深き夜は過去の遠くの事。妖怪達が
日本から消えてしまったのも現代では無理からぬことだろう。

Kitarou1_2

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